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再訪 西国三十三所 第四番札所「槙尾山 施福寺」

2025.06.20 再訪 西国三十三所

 

第四番札所
    槙尾山 施福寺  

まきのおざん せふくじ

 

御詠歌

深山路や 檜原(ひばら)松原 わけゆけば

巻の尾寺に 駒ぞいさめる

左から十一面千手千眼観世音菩薩、弥勒如来、文殊菩薩

 

左から方違大観音、馬頭観音

 

の陽気に誘われて西国三十三所の最難関に挑んだ。参道を進むと傍らの石碑に「八丁、七丁、六丁……」と刻まれている。「観音八丁」、山腹にある本堂の札所本尊まで約1㎞弱の道のりだ。

鳥のさえずり、木々を抜ける風の音を聞きながら一歩一歩登り切ると境内は春色に彩られ、山々が連なる壮大な景色が広がっていた。

津守佐理・山主が「歩くことは修行の根本です」と出迎えてくれた。

本堂に入ると寺本尊の「弥勒如来みろくにょらい)」が安置されている。左手の甲を上にして地に触れて「修行を積めばここに来ますよ」と、教えている。その横に札所本尊の「十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」、さらに奥へ進むと転居や旅など人生の転機を良い方向へ導いてくれる「方違ほうちがい)大観音」がまつられている。足腰を守り生命力をいただく「馬頭観音」は、足の裏を見せている。いずれも日本唯一という。

津守山主は「便利な情報化社会になりましたが、不要な知識などを省いていかなければ道に迷います。気持ちを無にして歩いていくと本道が見えてきます。人生の道行きを案内してくれるのが観音様の教えです」と話してくれた。

30分ほどだが本来の「徒歩巡礼」を実践した。多くの観音様の導きを得て、さらに歩みを進めた。

 

▼ ガイド
天台宗。大阪府和泉市。JR和泉府中駅からバスを乗り継ぎ「槇尾山」下車。徒歩約30分。納経時間は、午前8時から午後5時まで(11月から2月は午後4時)。入山料500円、拝観料500円。

撮影・文 ◆  土屋 功(つちやいさお)(読売新聞大阪本社)

 

再訪 西国三十三所のもくじはこちら

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