読売ライフ11月号 俳句 家藤正人のわたりに季語

11月号の兼題「木の実落つ」
〈特選〉
木の実落つ白雲なびく古墳群 滋賀県 別役昌子
〈優秀〉
ウミユリの眠る地層や木の実落つ 愛知県 山田由美子
山水を掬えば木の実背に落ちる 兵庫県 杉村栄子
木の実雨音賑やかにログハウス 東京都 齋藤雅一
豆電球ほどのひらめき木の実落つ 岡山県 岩橋宣輔
登窯の炎のゆらぎ木の実降る 東京都 茂木尚美
シンバルの最後の一打木の実落つ 大阪府 村上けい子
木の実落つ沈黙のあとにある言葉 大阪府 仲 操
〔選評〕
ドングリをはじめ、大小様々な木の実は童心をくすぐります。紹介した以外にも、ままごとやこま遊びの句などが多数寄せられました。
特選は別役さん。白雲のなびく古墳群を少し高い位置から見渡します。文明は実り豊かな土地に生まれるもの。農耕以前の時代、人類は豊かに降る木の実も糧とし、文明を築いていったのでしょう。文明の名残の古墳群と、それを眺める作者の心とが季語によって時代を超えて結び合わされます。
1986年生まれ。愛媛県出身。大学卒業後、本格的に俳句に携わり、夏井いつきさんの句会ライブでアシスタント経験を積む。県内にて句会指導、学生を中心とした県内外の単独句会ライブにて活躍中。南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」でアシスタント、「家藤正人『一句一遊』虎の巻」でパーソナリティを務める。句集『磁針』(夏井&カンパニー)
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読売ライフ3月号の兼題は「薄氷」
傍題(ぼうだい)可 … 2025年12月20日必着。
兼題解説:春先、薄く張る氷のこと。湖沼にも路傍のたまり水にも見られる。
※兼題とは、句会などに先立って出される題(季語)のこと。
また見出し季語に関連する季語を傍題と呼びます。
兼題または傍題を俳句に詠みこんで、ご投稿ください。
投稿方法
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