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再訪 西国三十三所 第五番札所「紫雲山 葛井寺」

2025.07.20 再訪 西国三十三所

 

第五番札所
    紫雲山  葛井寺  

しうんざん ふじいでら

 

御詠歌

参るより 頼みをかくる 葛井寺
花のうてなに 紫の雲

住宅街にある古こ 刹さつの境内は、通勤の人たちや近鉄藤井寺駅などへ向かう人たちが行き交い、本堂の前で足を止めて手を合わす人が朝から絶えない。
本尊の十一面千手千眼観世音菩薩は、1041本の手を持つ。全ての掌てのひらには小さな眼が描かれたり刻まれたりしている。725年に聖武天皇の勅願により作られたと寺に伝
わる。日本最古の千手観音像として1938年に国宝に指定された。

阿弥陀二十五菩薩堂

 

寺は何度も戦乱の舞台となり、大災害では本堂まで倒壊する危機に見舞われた。しかし、本尊は一本も手が欠けることなく1300年間守り伝えられてきた。森快隆住職は「観音様も人々を救う。我々も観音様をお守りするという相互の深い信仰の証しです」と語る。
毎月18日には、厨子が開扉され、観音様と縁を結ぶことが出来る。森住職は「1000という数字より無限に多くの方に救いの手をさしのべられます。観音様にお目にかかるために自らの足で歩みます。左右の脚は、鋤すきと鍬くわとも言われ、観音様の所まで歩みながら自らの心を耕すのです。それが巡礼です」と教えてくれた。

 

▼ ガイド
真言宗御室派。大阪府藤井寺市。近鉄藤井寺駅下車。徒歩約5分。納経時間は、午前8時から午後5時まで。境内自由。年内の毎月18日の本尊開扉日は、本尊開眼1300年などを記念し国宝十一面千手千眼観世音菩薩、阿弥陀二十五菩薩堂の特別拝観と記念品が付いた特別拝観券2000円。

撮影・文 ◆  土屋 功(つちやいさお)(読売新聞大阪本社)

 

再訪 西国三十三所のもくじはこちら

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