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再訪 西国三十三所 第六番札所「壺阪山 南法華寺」

2025.08.20 再訪 西国三十三所

 

第六番札所
    壺阪山  南法華寺(壺阪寺)  

つぼさかやま みなみほっけじ

 

御詠歌

岩をたて 水をたたえて 壺阪の
庭のいさごも 浄土なるらん

「寺は壺阪、笠置、法輪」。清少納言が枕草子で一番に薦めている山寺は、奈良県中部にある高取山の山腹にあり、四季折々の彩りで境内の景色が変わる。
台座を含めて高さ約15mの「天竺(てんじく)渡来大釈迦如来石像」は、春には「桜大仏」としてSNSなどで話題となる。大観音石像や大涅槃(ねはん)石像は、インドから海を越えてやってきた。
 


本堂に入ると見開いた目と分厚い唇がエキゾチックな顔立ちの十一面千手千眼観世音菩薩像が安置されている。「目の観音様」と信仰され、歌舞伎や文楽で上演される盲目の夫沢市と妻お里の物語「壺阪霊験記」により眼病封じのお寺として世に広まった。

喜多昭真執事は「苦行の時に観音様にお会いして手を合わせれば病に負けないとの気持ちを授けていただけます。観音様の功徳を感じて持ち続けることです」と語る。
寺では大切に説き続けてきた言葉がある。
「思いやりの心を広く深く」
喜多執事は「お互いを思いやる気持ちがあれば、見えなくとも聞こえなくとも通じ合う事が出来ます。この心が世界中に広まれば争い事もなくなると思います」と観音信仰の広がりを願っている。

▼ ガイド
真言宗。奈良県高取町。近鉄吉野線「壺阪山駅」下車、バスかタクシーで。納経時間は、午前8時30分から午後5時まで。入山料は大人800円、高校生以下200円、幼児(5歳以下)無料。

撮影・文 ◆  土屋 功(つちやいさお)(読売新聞大阪本社)

 

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