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再訪 西国三十三所 第七番札所「東光山 岡寺」

2025.09.19 再訪 西国三十三所

 

第七番札所
    東光山  岡寺  

とうこうさん おかでら

 

御詠歌

けさみれば 露岡寺の 庭のこけ
さながら瑠璃の 光なりけり

日本最初の厄除(よ)け霊場は、奈良県明日香村にある。正式名称は「東光山 真珠院龍蓋寺(りゅうがいじ)」。古来より飛鳥の岡にある寺「岡寺」と親しみを込めて呼ばれてきた。
本尊は「如意輪観音坐像(にょいりんかんのんざぞう)」。白く神秘的な土の仏様は、かつては彩色が施されていたという。高さ4m85㎝におよび、塑像(そぞう)としては国内最大といわれる。造立したのは弘法大師・空海と伝わり、日本、中国、インドの土が使われたという。


鎌倉時代の歴史物語「水鏡」の書き出しに「つつしむべき年にて、すぎにしきさらぎの初午(はつうま)の日、龍蓋寺へまうで侍(はべ)り……」とある。「つつしむべき年」とは「厄年」のことだ。川俣海雄副住職は「何か得体の知れない悪いことが起きるのではなく、心も体も負担のかかる時期に神仏に手を合わせ、一度立ち止まって自分の心を見つめ直すきっかけの時です」と話している。
西国巡礼の旅を始めて早くも半年。少し立ち止まり、これまでの歩みを見つめ直した。

▼ ガイド
真言宗豊山派。奈良県明日香村。近鉄「橿原神宮前」駅から奈良交通バス「岡寺前」下車。徒歩約10分。納経時間は、午前8時30分から午後5時まで(12月から2月は午後4時30分)。
入山料は大人500円、中高生400円、小学生以下無料。

撮影・文 ◆  土屋 功(つちやいさお)(読売新聞大阪本社)

 

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