【津軽三味線奏者・高橋竹童さんインタビュー】読売新聞プレ75周年&読売みらいサポート1周年記念「おわら風の盆」特別コラボコンサートにかける思い 記事の最後に参加募集もあり

2026.09.01 ● グルメ ● エンタメ&カルチャー

高橋竹童さんアイキャッチ
11月14日に大阪市中央公会堂(大阪市北区)で、読売新聞大阪本社プレ75周年&読売みらいサポート1周年記念特別企画「津軽三味線&おわら風の盆 スペシャルコラボコンサート」が開かれます。初代高橋竹山の芸風を至誠に受け継ぐ津軽三味線奏者・高橋竹童さんに特別な舞台への意気込みを伺いました。                                       

夢の競演をゆっくりご堪能いただきたい

―――11月14日の大阪中央公会堂公演の思いをお聞かせください。

全国で演奏会を開かせていただいていますが、特に大阪のお客様はのせ上手。トークでも楽しんでいただこうという私の芸風にも合っている場所だと思っています。
毎年9月1~3日に富山市八尾町で行われる「おわら風の盆」には、大阪からはるばる「おわらの里」に来てくださるお客様も多いので、今回は私たちが大阪にお邪魔して、「おわら」や津軽三味線を聴いていただけるというのは有難い企画です。津軽三味線の演奏と地元以外ではめったに鑑賞することができない「おわら風の盆」の2つを見られるという機会は珍しいので、夢の競演をゆっくりご堪能いただきたいです。

津軽三味線は「津軽じょんから節」など解説を交えながら

―――第一部は津軽三味線の演奏会。初めてでも楽しめますか。

当日は津軽三味線だけでも7、8曲は演奏できればと思っています。大阪のお客様はのせ上手で、一曲ずつが長くなってしまうかもしれませんが(笑)。「津軽じょんから節」は代表的な曲ですから、解説を交えながらお楽しみいただけます。津軽三味線は即興演奏で、フリートークのような感じ。曲を始める時にスピードを決め、調弦をしながら入っていくことが多いので、私は調弦など含めて曲の一部だと思っています。

300年を超える歴史をもつ「おわら風の盆」

―――第二部の「おわら風の盆」について教えてください。

「おわら風の盆」は地方の盆踊りの一つなんですが、八尾町は行われる3日間のために362日間練習しているような土地柄なんです。早い方は母親のおなかの中にいる時から踊りだすといわれ、幼稚園の頃には踊りに参加して、だいたい結婚すると踊りを引退。結婚しなくても25歳くらいで引退して、そこから歌い手になるのか、三味線弾きになるのか、胡弓弾きになるのかを決めていきます。
300年を超える歴史があり、生活の中に溶け込んで、「おわら風の盆」はなくてはならないものになっています。そんな中で踊りも胡弓の技術も洗練されてきました。「越中おわら」は富山県の民謡なんですが、車では3、40分くらい離れている富山市街では愛好会があっても演奏の内容は八尾町とはまるっきり異なります。

「もうあんたは町の人だ」

―――「おわら風の盆」に参加されるようになったきっかけは?

直木賞作家で「風の盆恋歌」という小説を書かれた高橋治先生のお祝いの席で、私の津軽三味線の演奏とおわら保存会の演舞が行われたことがあったんです。自分の出番が終わって、その時初めて保存会の演舞を観たのですが、流れてきた胡弓の音色に涙がこぼれてきて。演奏後に後に胡弓の師匠になった演奏者の方に名刺を渡して挨拶すると、「風の盆というのがあるから、来たらいいよ」と誘っていただきました。それまでの期間、独学で胡弓を練習して、八尾町を訪れると「もう胡弓が弾けるんだろ」って言われて弾いてみたのですが、やはり我流なので地元の人たちに大笑いされました。
翌年は早めに訪れると、師匠が9時間つきっきりで教えてくれました。練習にも参加して、稽古納めの8月31日に、町内の方が着る浴衣を渡されたんです。本来、町の人々の行事なので、町民以外は参加できないのですが、「もうあんたは町の人だ」と声をかけていただいて……もう涙、涙でした。「その代わり一回袖を通したらもう抜けられないよ」って。それ以来30年以上が経ちました。

ラジコンよりも三味線

―――津軽三味線を始めたのはいつごろ?

子供の頃は、習字を習いにいったり、そろばん塾に通ったりする時代でしたが、私は小学校から帰ったらランドセルを放り投げて、そのまま遊びにいっちゃうような子供でした。親に習い事を進められても拒んでいたのですが、9歳の時にラジコンが欲しくなり、ねだったところ、父が習っていた津軽三味線教室で一緒に習えば買ってもらえるということで始めたのがきっかけです。最初は「ラジコンを買ってもらったら、辞めちゃえばいいや」と考えていたのですが、ラジコンで遊ぶよりも三味線を弾くことが楽しくなっちゃて(笑)。津軽三味線の面白さは、日本の音楽には珍しく、即興でできて、自分の思いのままに表現できること。大人より先に上達していく快感やうれしさもありました。現在のように演奏家になるとは、当時はまだ思っていませんでしたが(笑)。

師匠・初代高橋竹山からの教え

―――演奏会では津軽三味線以外に胡弓や三線、尺八など他の楽器も演奏されますが、メリットなどはありますか。

津軽三味線の曲は使っている音符が同じものの集合体なので、専門家だと違いがわかるのですが、一般の方からすると3、4曲聴くとみんな同じ曲に聴こえることがあると思うんです。単独の演奏会では、津軽三味線の曲を演奏した後に、尺八や胡弓に持ち替えて曲を演奏すると、特に胡弓なんかは「今日初めて聴きました」とか、「風の盆」を知っている方などにも喜んでもらえます。演奏会後のアンケートでは「胡弓がよかった」「胡弓がよかった」と津軽三味線より喜んでいただいていて……(苦笑)。
師匠である初代高橋竹山からは、「とにかく一人で2時間ひっぱれる奏者になれ」という育て方をされてきたので、今では大きなメリットでしかありません。

高橋竹童さんが奏でる津軽三味線の1曲1曲は迫力があって、胸にまっすぐ響いてくるようでした。「おわら風の盆」では、胡弓奏者として保存会の方々と共に哀調のある音色を奏でます。大阪市中央公会堂で開かれる特別なステージを、ぜひ会場でご堪能ください。
 

▼高橋竹童さんからの演奏とメッセージ動画はコチラ

 

津軽三味線&おわら風の盆 スペシャルコラボコンサート

開催概要
      1. 開催日:2026年11月14日(土)
        開催時間:【昼の部】開場12:30/開演13:00~14:40終演予定
        【夕方の部】開場15:30/開演16:00~17:40終演予定
        会場:大阪市中央公会堂 大集会室(大阪市北区中之島1-1-27)
        定員:昼・夕方 各900名 ※応募多数の場合は抽選
        料金:1,000円(税込)
        応募締切:2026年9月30日(水)
         
        詳細とお申し込みはコチラ

 

記者 < 山下哲也>
中学生の男の子がいる読売ファミリー・読売ライフ記者。ガンプラ収集と作るのが楽しみ。
子供と一緒に最近のアニメやコミックにはまっている。

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