奥税理士の損をしない相続法 第2回:これも課税対象? 相続財産の税あり・税なし

2025.06.09 ● ワンコ税理士の損をしない相続 ● コラム

 

第2回:これも課税対象? 相続財産の税あり・税なし
 
 
Q 次のうち、相続税の対象となるのは?
 
A.  亡くなった後に生じた株式の配当
 
B.  亡くなった方が保険契約をし、自身が被保険者の生命保険金
 
C.  銀行の借金
 
D.  墓地
 
E.  車

 

…… 答え&ポイント解説 ……

✅   A.  亡くなった後に生じた株式の配当

生前に生じた配当金は、相続財産として相続税がかかります。一方、亡くなった後に生じた配当金は、相続人の「所得」として「所得税・住民税」の課税対象となります。

 

   B.   亡くなった方が保険契約をし、自身が被保険者の生命保険金

 正解 

亡くなった方(被相続人)自身が保険契約をして保険料を支払い、被保険者となっていた場合は、原則として相続財産に含まれます。
ただし、「500万円 × 法定相続人の数」までの金額は非課税とされ、相続税がかかりません。非課税枠を超えた分のみが相続税の課税対象となります。

 

   C.   銀行の借金
借金はマイナスの財産(債務)とみなされます。
相続財産の総額を計算する際、債務控除として差し引くため、相続税の対象にはなりません。借金が多い場合は相続放棄を検討することも必要になります。

 

   D.  墓地

墓地や仏壇、仏具などは「祭祀財産」と呼ばれ、相続税の対象外です。

 

   E.  

 正解 

車は相続財産に含まれ、相続税の課税対象になります。
評価額は中古車市場価格などを参考に算出されるため、高級車や人気車種では想定より高い金額が付くことも。

 

*** 今回のまとめ ***

相続財産には、税金がかかるもの・かからないものがあります。

【課税対象の例】
• 株式の配当(生前に発生していたもの)
• 生命保険金(一定の非課税枠を超えた部分)
• 車(市場価値による評価)

【課税対象外の例】
• 株式の配当(死亡後に発生したもの → 相続した人の所得税・住民税の対象)
• 銀行の借金(債務控除できる)
• 墓地や仏壇など(非課税の祭祀財産)

また、相続税には「基礎控除」があり、3,000万円+600万円×法定相続人の数までは課税されません。さらに、配偶者には「配偶者の税額軽減」という特例があり、1億6,000万円までは基本的に相続税がかかりません

 

👉財産の種類によって、相続税の申告が必要になることもあります。申告漏れを防ぐためにも、早めに財産の棚卸しを行い、専門家に相談することをお勧めします。

 

毎週月曜日に更新します。次回は6月16日です。

 

奥 典久プロフィル
 
奥典久税理士事務所代表(大阪市北区)。
相続税法の講師経験を活かし、相続税の申告や節税対策、遺言、家族信託、事業承継まで幅広く対応。豊富な実績と丁寧な対応で多くの相談者から信頼を集めている。

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