ネコ坊主の「ネコさんから人間さんへ今日の一言」Vol.15 他人の欠点ばかりが目につくときはもしかしたら自分の中の「やさしさ」が足りなくなっているのかもしれません。
他人の欠点ばかりが目につくときはもしかしたら自分の中の「やさしさ」が足りなくなっているのかもしれません。

ネコ坊主こと、専念寺住職の藪本正啓です。
私たちは日々の生活の中で、他人の欠点がどうしても気になってしまうことがあります。職場や家庭、友人関係においても、「どうしてあの人はああなんだろう」「なぜもっと気をつけないのだろう」と、相手の足りない部分ばかりが目につく瞬間は少なくありません。けれど、そのように欠点ばかりに目が行くとき、実は自分の心の中にある「やさしさ」が少し不足しているのかもしれないのです。
やさしさの不足
やさしさとは、相手を理解しようとする心であり、欠点よりも長所を見つけようとする姿勢です。しかし、忙しさや疲れ、ストレスを抱えていると、私たちは無意識のうちに心の余裕をなくし、やさしさを周囲に向ける力が弱まってしまいます。すると、他人の至らない部分ばかりが気になり、つい批判的な目で見てしまうのです。これは人間として自然なことですが、同時に気をつけなければならない心のサインでもあります。
やさしさの補充
だからこそ、意識して「やさしさを補充する」ことが大切です。補充の方法は特別なことでなくてもかまいません。おいしいものを食べて心を満たすこと、自然の中を歩いて深呼吸すること、好きな音楽を聴くこと。あるいは、自分に「よく頑張っているね」と声をかけてあげることも、立派なやさしさの補充です。まずは自分自身にやさしくすることで、心に余裕が生まれ、他人の欠点よりも、その人の良さに目を向けられるようになります。
和顔愛語
仏教には「和顔愛語」という言葉があります。これは、やわらかな表情とあたたかい言葉をもって人に接しなさい、という教えです。相手に笑顔を向け、優しい言葉をかけることで、互いの心が和らぎ、欠点ばかりが目につく関係から解放されるのです。もし周囲に厳しい気持ちが募ったときは、「和顔愛語」を思い出し、自分の中にあるやさしさの引き出しを開けてみてはいかがでしょうか。
毎日をより明るく穏やかに
結局のところ、人の欠点を探すことは簡単ですが、それを見つめ続けると自分自身も苦しくなります。逆に、今日一日を生きる中で、ほんの少しでも「やさしさを補充する時間」を持ち、他人に向けるまなざしを温かくしていきたいものです。

