奥税理士の損をしない相続法 第3回:遺産分割を放っておくと…? 放置リスクあれこれ


…… 答え&ポイント解説 ……
✅ A. 相続権が消失する
相続権そのものは消えません。
相続権は被相続人の死亡によって確定し、基本的にはその後も消滅しません。
✅ B. 相続財産を国に取り上げられる
遺産分割をしなくても、すぐに財産が国に没収されるわけではありません。
ただし、非常に長期間放置されて権利関係が不明確になった場合、最終的に「所有者不明資産」として処理される可能性があります。
✅ C. 罰金が科される
遺産分割をしないからといって、罰金が科されることはありません。
ただし、相続税の申告期限(死亡から10か月以内)に間に合わなかった場合は、延滞税や加算税などが発生することがあります。
✅ D. 遺産分割協議に「時効」はない
遺産分割協議に「時効」はありません。ただし、放置すると、相続人の死亡や代襲相続などにより分割協議が複雑化する恐れがあります。
また、相続税の特例(「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」など)を受けるには、遺産分割を10か月以内に済ませる必要があるため、遺産分割協議が整わないと特例が受けられず 税負担が大きくなるリスクもあります。
*** 今回のまとめ ***
遺産分割は「急がなくてもいい」と思われがちですが、放置しておくとトラブルを招くこともあります。
【放置による主なリスク】
• 相続税の負担増
→ 配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例が使えず、税金が高くなる。
• 関係者の複雑化
→ 相続人が亡くなる・孫世代まで関係者が広がるなどして、話し合いがまとまりにくくなる。
• 財産を動かせない
→ 不動産の売却や活用ができず、資産が凍結されたままになる。
•次世代へのトラブル拡大
→ 自分の子どもや孫の代までもめ事を持ち越す可能性がある。
👉遺産分割協議は早めに行い、全員の合意を得たうえで正式な手続きを進めることが重要。相続税の申告や遺産分割協議のサポートを受けるためにも、早い段階で専門家へご相談ください。
