読売ライフ7月号 俳句 家藤正人のわたりに季語

2025.07.14 ● 家藤正人のわたりに季語

 

  7月号の兼題「南風」

〈特選〉

隙間より南風脱衣場で脱ぐ義足  愛媛 二島幸輝

〈優秀〉

天丼のつゆ腥し大南風  神奈川 岩橋宣輔

南風入れれば幸がくるかしら  大阪 南みよ子

南風吹く潮のにほひの美術館  愛知 山田由美子

南風吹く遠くに赤きヌーの群れ  千葉 中島かず代

海でない場所に落ち合ふ南風  愛媛 穂積洋子

南風や鎖骨に十字架の湿り  東京 小川実和

南風三輪車来て止りけり  大阪 新居とも

 
 
〔選評〕

読者の皆様はじめまして。俳人の家藤正人です。第1回、今月の兼題は「南風」。みなみかぜ、なんぷう、みなみ、はえ、などたくさんの読み方があります。それぞれの微妙なニュアンスの違いも楽しみたい季語ですね。

特選は緊張と弛緩(しかん)が心地良いです。七五五の変則的なリズムも内容に似合います。汗ばむ全身を休ませ、義足をきゅぽっと外す解放感。直前まで果敢に躍動していたであろう肉体を、南風が清らに撫(な)でていくような一句です。

 

プロフィル
家藤正人(いえふじ まさと)
1986年生まれ。愛媛県出身。大学卒業後、本格的に俳句に携わり、夏井いつきさんの句会ライブでアシスタント経験を積む。県内にて句会指導、学生を中心とした県内外の単独句会ライブにて活躍中。南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」でアシスタント、「家藤正人『一句一遊』虎の巻」でパーソナリティを務める。句集『磁針』(夏井&カンパニー)
 

俳句投稿大募集 !

読売ライフ11月号の兼題は「木の実落つ」

傍題(ぼうだい)可 … 2025年8月20日必着。
兼題解説:秋はドングリやクヌギ、ナラなど大小様々な木の実が落ちる。
※兼題とは、句会などに先立って出される題(季語)のこと。
また見出し季語に関連する季語を傍題と呼びます。
兼題または傍題を俳句に詠みこんで、ご投稿ください。

投稿方法
【はがき】
〒530-0055
大阪市北区野崎町5-9 読売大阪ビル8F
(株)読売情報開発大阪 読売ライフ「読者(俳句)」係へ
〒、住所、氏名、年齢、電話番号を明記してください。

【FAX】
06-6364-8163

【メール】

dokusha@yomiuri-jko.co.jp

 


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