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伝えたい “食の知識” Vol.8「食べているのに疲れる? 新生活を乗りきる栄養の話」(摂南大学 安藤真美教授に教えていただくシリーズです)

2026.05.08 伝えたい食知識

摂南大学農学部食品栄養学科・教授  安藤真美さん

 

「食べているのに疲れる? 新生活を乗りきる栄養の話」

新しい生活が始まり、環境や人間関係の変化に気を張る日が続いていませんか。「しっかり食べているはずなのに、なんとなく疲れが抜けない」——そんな状態の背景には、食事内容の偏りによる栄養バランスの乱れが関係していることがあります。不足しやすい栄養素とその働きを知っておくと、日々の食事を見直すヒントになります。

 ビタミンB群:エネルギー産生を支える重要な栄養素

忙しいと、パンや丼ものなどで簡単に済ませがちですが、糖質中心の食事が続くとビタミンB群が不足しやすくなります。ビタミンB₁・B₂・B₆は、糖質や脂質を体内でエネルギーに変える際に欠かせない栄養素です。不足すると、十分に食べていても疲れやすさを感じることがあります。豚肉、卵、納豆、玄米などを意識して取り入れるとよいでしょう。

 たんぱく質:心身の安定を支える材料

気分の安定に関わる神経伝達物質であるセロトニンは、たんぱく質に含まれるアミノ酸の一つ、トリプトファンを材料として体内で作られます。肉や魚、大豆製品、乳製品などからたんぱく質をしっかり補うことは、日中の集中力や気分の安定にもつながります。食欲が落ちているときには、ヨーグルトや豆腐など、食べやすい食品を選ぶのも一つの方法です。

 鉄分・マグネシウム:気付きにくい不足に注意

特に女性は鉄分が不足しやすく、検査で異常がなくても、疲れやすさや集中力の低下として現れることがあります。赤身肉やほうれん草に豊富で、ビタミンCを含む食品と一緒に摂ることで吸収率が高まります。また、マグネシウムは筋肉の緊張や睡眠の質とも関係しており、不足すると肩こりや眠りの浅さにつながることがあります。マグネシウムが豊富な種実類や海藻を少量でも日常に取り入れてみましょう。

「毎食きちんと整えなければ」と考える必要はありません。まずは朝食に一品加える、野菜を少し増やすなど、無理のない範囲で続けることが、体調を整える近道になります。

おすすめの1品

「アスパラと豚肉のガーリック塩炒め」

旬のアスパラガスと、ビタミンB₁を多く含む豚肉を組み合わせた、疲れやすい時期に取り入れたい一品です。にんにくの風味が食欲を引き出し、忙しい日でも無理なく食べやすい仕上がりになります。

【材料(2人分)】
豚こま切れ肉…………150g
料理酒…………………小さじ1
粗びきこしょう………少々
アスパラガス…………4本
にんにく(薄切り)…1片
ごま油…………………小さじ1
粗塩……………………小さじ1/3
すりごま(白)………小さじ1
 
【作り方】
1.豚肉に料理酒をまぶし、軽くこしょうをふる。
2.アスパラガスは根元のかたい部分(目安として約3cm)を取り除き、さらに残った部分の下の方の皮をピーラーでむく。斜めに4〜5cm幅に切る。
3.フライパンにごま油とにんにくを入れて加熱し、香りがたち始めたら豚肉を入れる。ほぐしながら炒める。
4.続いてアスパラガスを加え、食感がほどよく残る程度に火を通す。
5.塩で味を整え、仕上げにすりごまをふって全体をさっと混ぜる。
 
 
【栄養のポイント】
アスパラガスに含まれるアスパラギン酸は、エネルギー代謝を支える成分として知られています。また、ビタミンCも含まれており、食事中の鉄の利用を助ける働きが期待されます。組み合わせた豚肉はビタミンB₁を多く含み、糖質をエネルギーとして活用する過程に関わります。さらに、白ごまにはマグネシウムが含まれており、日々の食事で不足しがちなミネラルの補給にも役立ちます。調理時間も短く、日常の食事に取り入れやすい一品です。
 

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