読売ライフ5月号 俳句 家藤正人のわたりに季語

2026.05.19 ● 家藤正人のわたりに季語

 

  5月号の兼題「桜」

〈特選〉

百年の洞の湿りや家桜  大阪府 仲操

〈優秀〉

さくらさくらバケツのみづの透きとほる  東京都 金井隣

花びらを浮かべ五郷を飲み尽くす  兵庫県 藤原紘一

桜一片ら抜き言葉を見逃せる  岡山県 岩橋宣輔

夜桜や夜に獣の出る御触れ  熊本県 島田由美子

しづかなる砲台跡や夕桜  愛知県 山田由美子

桜日和華やぐ手話の御一行  滋賀県 別役昌子

曙や薄墨桜いよよ白  東京都 齋藤雅一

 
 
〔評文〕
桜は日本の春を代表する花。古くから愛され、数々の詩歌の題材となりました。多彩な傍題もその賜物(たまもの)です。
特選は仲さんの堂々たる一物仕立てに。家桜は文字通り家の庭に植えられた桜です。樹齢が百年を超えるのならば家はそれ以上に由緒がありそうです。時の流れに深まる洞(うろ)の朽ち具合や、水に黒く湿る質感が「湿りや」の詠嘆によってありありと立ち上がります。枝を離れた花片の幾枚かは洞の湿りに身を安らいでいるでしょうか。

 

プロフィル
家藤正人(いえふじ まさと)
1986年生まれ。愛媛県出身。大学卒業後、本格的に俳句に携わり、夏井いつきさんの句会ライブでアシスタント経験を積む。県内にて句会指導、学生を中心とした県内外の単独句会ライブにて活躍中。南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」でアシスタント、「家藤正人『一句一遊』虎の巻」でパーソナリティを務める。句集『磁針』(夏井&カンパニー)
 

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読売ライフ9月号の兼題は「日傘」

傍題(ぼうだい)可 … 2026年6月20日必着。
兼題解説:強い日差しをさえぎるための晴天用傘。おしゃれな物も多い。
※兼題とは、句会などに先立って出される題(季語)のこと。
また見出し季語に関連する季語を傍題と呼びます。
兼題または傍題を俳句に詠みこんで、ご投稿ください。

投稿方法
【はがき】
〒530-0055
大阪市北区野崎町5-9 読売大阪ビル8F
(株)読売情報開発大阪 読売ライフ「読者(俳句)」係へ
〒、住所、氏名、年齢、電話番号を明記してください。
掲載は実名です。

【FAX】
06-6364-8163

【メール】

dokusha@yomiuri-jko.co.jp

 


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