読売ライフ9月号 俳句 家藤正人のわたりに季語

2026年9月号の兼題「日傘」
〈特選〉
黒日傘多しコメダの二階より 兵庫県 杉浦萌子
〈優秀〉
再会を軽く約束して日傘 愛媛県 松本伴子
三度めのからくり時計日傘閉づ 大阪府 細田蘭子
六十の遊びざかりの日傘買う 大阪府 村上けい子
日傘くしゃくしゃ屈んでL-18へ 神奈川県 武田かつら
らふそくのやうな淋しさ日傘に骨 岡山県 岩橋宣輔
クルーズ船を降るる日傘よ島はづむ 熊本県 島田由美子
日傘一万人に一人が悪魔 富山県 河原仁志
〔評文〕
昨今は性別を問わず日傘を使う人が増えました。時に痛みすら覚える苛烈な日差しは「日傘」という季語の持つたおやかさを変容させつつあるのかもしれません。
杉浦さんの「黒日傘」はビジネス街の雑踏を思わせます。「コメダ」ことコメダ珈コーヒー琲店に憩う作者は、ガラスを隔てた向こう側を見下ろします。烈日を行き交う黒日傘の群れ。見下ろす位置関係が立体的な空間を、それぞれの目的地へと動く黒日傘の軌道が水平方向の奥行きを生んで巧みです。
1986年生まれ。愛媛県出身。大学卒業後、本格的に俳句に携わり、夏井いつきさんの句会ライブでアシスタント経験を積む。県内にて句会指導、学生を中心とした県内外の単独句会ライブにて活躍中。南海放送ラジオ「夏井いつきの一句一遊」でアシスタント、「家藤正人『一句一遊』虎の巻」でパーソナリティを務める。句集『磁針』(夏井&カンパニー)
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読売ライフ2027年1月号の兼題は「ブロッコリー」
傍題(ぼうだい)可 … 2026年10月20日必着。
兼題解説:花蕾(からい)と花茎を食べる栄養豊富な緑黄色野菜。ブロッコリとも。
※兼題とは、句会などに先立って出される題(季語)のこと。
また見出し季語に関連する季語を傍題と呼びます。
兼題または傍題を俳句に詠みこんで、ご投稿ください。
投稿方法
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