ネコ坊主の「ネコさんから人間さんへ今日の一言」Vol.13 人は、謝らなくなったとき、静かに離れていく。
Vol.13
人は、謝らなくなったとき、静かに離れていく。

ネコ坊主こと、専念寺住職の藪本正啓です。
人は完璧ではありません。過ちを犯し、誰かを傷つけてしまうこともあります。そのときに大切なのは、「謝る」という素直な心です。しかし、意地やプライドに邪魔され、謝ることができないとき、人と人との縁は静かにほどけていきます。怒鳴り合いや争いではなく、音もなく、そっと。
仏教の教え
仏教では、人間関係においてもっとも尊い在り方を「和合(わごう)」と説きます。それはただ仲良くすることではなく、互いに敬い合い、違いを認め、間違いを正し合う姿勢です。もし自らの非に気づいたならば、すぐに「ごめんなさい」と伝えること。それが和合を守るための智慧なのです。
また、「懺悔(ざんげ)」という仏教用語もあります。これは神にではなく、自らの心と向き合う行為。自分の行いや言葉によって、どんな苦しみが他者に生まれたのかを見つめ、心から悔い、改めること。それを行うことで、自分自身の苦しみもまた和らいでいきます。
謝るべきときに謝れる人に
逆に、謝ることを恐れ、時機を逃してしまえば、関係の修復は難しくなります。人は、謝罪がなされぬまま、心のなかに小さな痛みを抱え、その場を去っていくのです。まるで波が引くように、静かに、確かに。
だからこそ、「謝るタイミング」が大切なのです。言葉が遅れる前に、勇気を持って頭を下げましょう。合掌するように、相手の心に敬意を払って。仏教の教えにある「今この瞬間」に心を置くこと。それが、謝るべきときに謝れる人になるための第一歩です。
★ネコ坊主の「ネコさんから人間さんへ今日の一言」は、毎月第1・第3木曜日に「〝人間関係が楽になる〟〝心にしみる〟ことば」を紹介しています。

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