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落語家の桂文珍さんが、毎年8月8日になんばグランド花月（大阪市中央区）で開いている「吉例88　第四十三回　桂文珍独演会」の概要発表会見に行ってきました。

会見は開演前のなんばグランド花月で行われ、文珍さんは、「いろんな独演会をやっていますが、 43年も続いている独演会はこの会だけではないかと自負しています。ありがたいことやなぁと思っています。毎回、いろいろ趣向を凝らしてネタをしていますが、この歳になってできるようになった噺（はなし）があるというのも、落語の奥の深いところ。これまで手掛けてこなかったネタにも挑戦しようと思っています」と意気込みを語っていました。

演目は、「雑穀八（ざこはち）」と「七度狐（しちどぎつね）」、新作落語の3席を予定。
「雑穀八」について「今、米が高いんで、備蓄米を出しても米の値段が下がらない。お客様の感情に逆らわないように、時代に合わせてアップデートしている感じがあるんではないかと思います」と話し、「七度狐」については、「キツネが化かすのが途中で終わってしまうのはもったいないということで、後半はジェットコースターのように話が流れる感じで、きっちり7回化かします」と紹介。新作については、まだ考え中だそう。

現在76歳で、今年12月に喜寿を迎える文珍さんは、「あと何回できることやらわかりませんが、できるだけ長く健康で、細く、長く続けていく必要があるのではないかと。88歳までできたら最高やなと思います」とも。

ゲストには、テレビ番組「笑点」の大喜利メンバーとして活躍中の春風亭一之輔さんを迎えます。「あちらこちらでご一緒しているのですが、若いのに頑張っていて、大変有望な方。より関西のお客様にも親しんでもらえれば良いのではないかと思っています」と期待を寄せます。

会見の途中では、九州でご自身の公演のキャンペーンVTRを撮る時に「日本で一番面白い落語家は桂文珍です！」って言ったら、スタッフから「誇大広告にならないのかな」と指摘されたエピソードとともに、最近持ち歩いているという「個人の意見です」と書かれたボードを披露し、笑いを誘う一幕も。

また、現在開催中の大阪・関西万博についてたずねると、吉本興業ホールディングスのパビリオン「よしもと  waraii  myraii館」について、「カラオケ大会やったり、盆踊りやったり、そんなパビリオンおまへんやろ。待たずに入れるというのもコンセプト通り」と話し、「でも、なかなか歌ったり、踊ったりする人がいないから、吉本の若手社員も踊ってるんですよ。『なんでこんな会社に入ったんやろう』と思いながら（笑）。すると横がパソナのパビリオンなんですよね。それでそっちにそのまま流れていくっていう、それが今、社内で最高のギャグです」とユーモア混じりにパビリオンをアピール。会見場は笑いに包まれました。

フォトセッションでは、8月8日に開かれる独演会にちなんで、撮影用に用意していたという大阪・関西万博の公式キャラクター・ミャクミャクグッズを上下に2つつなげ、8の字を作って輪の中ら顔を出すなどいろんなポーズを披露。最後は帽子をかぶって「これでどうですか！」と笑顔で会見を締めくくりました。
（記者：山下哲也）