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和歌山愛あふれる藤原紀香さん

読売ファミリーの山下哲也です。
6月19日号の表紙インタビューは、9月から大阪松竹座(東京は8月新橋演舞場)にて上演される舞台「カルメン故郷に帰る」で主演をつとめるる 藤原紀香さん です。

とても華やかな赤いドレスで取材部屋に入ってこられた紀香さんは、記者の質問に身振り手振りを交えながら、とても丁寧に答えてくれて、話している舞台の場面やシチュエーションまで目に浮かぶようでした。

実は取材時間は40分のロングインタビューだったんですが、実際は時間を過ぎても快く話してくださり、感謝、感謝 🙇🏻 です。そこで、紙面に書ききれなかった共演者の方々とのエピソードや、思い出たっぷりに語ってくれた和歌山のことをご紹介します!

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リリィ・カルメンこと〝おきん〟の父親役の 石倉三郎さん は、テレビドラマ「昔の男」(2001年放送)以来、二度目のお父さん役で、当時は江戸っ子でしたが、今回はバリバリ関西のお父ちゃんです!

ピアノの先生役でカルメンの初恋相手を演じてくださる徳重聡さん は、渡哲也さん主演の「おいしいごはん 鎌倉・春日井米店」(07年放送)というホームドラマで夫婦役でした! 

渋谷天笑さんと、普段から仲良しの惣田紗莉渚ちゃんとは、「毒薬と老嬢」(22年上演)で共演。(渋谷)天外さんとも久々の再会となり とても楽しみにしています。

先日、カルメンの同僚・朱美を演じる横山由依さんが出演されているお芝居を見に行きました。声もきれいで存在感を感じましたので今回ご一緒するのが待ち遠しいですね。そしてお芝居を合わせることも初めての俳優陣もいらっしゃるので楽しみにしています。

 

演出の ニッキ(錦織一清)先生とは2年前の舞台「毒薬と老嬢」以来、2度目のタッグを組ませていただきます。錦織さんといえば、第一線で活躍されていたスーパースター! ミュージカルからストレートプレイまで何でもできる経験豊富な方ですので、ダンスも歌も、身のこなしも素晴らしいです。

演出では、俳優一人一人のいい所を伸ばし演出してくださる頼りになる存在。優しく、お気遣いのある方で、現場はいつも朗らかな雰囲気。
喜劇もお得意で安心してついていけるので、今回はどんな演出をしてくださるのか今からワクワクしています。

 

 

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インタビューが始まってしばらくして、今回の「カルメン故郷に帰る」の舞台が、映画では長野県だったのが、紀香さんの主演に合わせて和歌山県に変わったことに質問を移すと、関西弁まじりで、和歌山愛いっぱいに思い出を話してくれました。

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7月に南海電車に乗って和歌山県庁にご挨拶に行く『カルメン故郷に帰る』イベントがあるんです。初めてのことなのでとても楽しみで(笑)

和歌山は両親の故郷で、子供の頃、学校が休みになるとよく行っていました。昔の庄屋さんでしたので田畑が沢山あり、そこで田植えを手伝っていました。機械を使わない手植えは、とても難しいんです。精神統一しないと、曲がっちゃう。祖父は「ゆったりとした気持ちで、米にありがとうと思いながら植えるんや」って教えてくれました。田んぼには「田の草取り虫」といわれるカブトエビがいて、やんちゃな子供だった私は 泥んこになって遊んでいた思い出があります。ザリガニ釣りをしたり、クヌギ林に入り夜のうちに蜜を塗って、翌朝4時頃にまたクワガタやカブトムシが集まっているのを見に行ったり、里山で犬とかけっこして遊んだり。祖母には、和歌山の郷土料理であるめはり寿司(おにぎり)を握ってもらって、ピクニックに行ったり、みなべの梅林を見に行ったり。

なにより一番の思い出といえば、〝紀香〟はアユ?事件です(笑)

両親が若かりし頃、紀の川のほとりに咲くレンゲ草の花を見ながらよくデートをしていたそうで、結婚して生まれた私に「紀の川の香り」にちなんで〝紀香〟と名付けてくれたんです。

そして、私が小学生の頃、祖父が紀の川でアユの友釣りをしているのを、河原で見ている時に 釣れたアユを見せてくれて「紀香は紀の川のアユなんやで」って。「え、なんで私が鮎なん?」って聞くと「アユはな、【香魚】と言うて清流の女王なんや。」と教えてくれて。「だからな、〝 紀の川の香り〟 て書く紀香はな、アユのことなんや」って独自の持論(笑)を話してくれました。今でも、旬の時期においしいアユを頂くときは、天国の祖父を思い出しますね。

 

果物王国とも呼ばれている和歌山は、海の幸だけでなくフルーツもとても豊富で美味しい所です。実は、紀の川市のフルーツ大使をつとめたこともあるんですが、今年公開された映画「翔んで埼玉~ 琵琶湖より愛をこめて」で神戸市長役を演じた際、和歌山の民たちを悪く言うシーンがあり、台本通り心を鬼にして思いきりディスらせていただきました。もちろん心には常に愛を携えながら(笑)

映画を見られた方はわかると思いますが、フルーツ大使のくだりは、初めは台本に書かれていなかったんです。打ち合わせの時に「実は私、フルーツ大使をしてたんですよ」と話をしたら「それ最高!」と喜んでもらえてあのくだりになった。ネタバレになるのでこれ以上は書きませんが(笑)肝入りのシーンなので、ぜひDVDや配信など見てみてください!うふふ 💕

 

今でもよく和歌山へ行きます。大阪から電車で行くのも便利ですし、東京からは飛行機で白浜まで50分で到着します。必ず行ってしまうアドベンチャーワールドでは、大好きなパンダやかわいい動物たちが沢山見られますし、昔はオルカ(シャチ)も大好きでした。

 

世界遺産である熊野古道を歩いたり、熊野三社をお参りしたり、県境を越えますが奧宮と呼ばれている玉置神社へも足を延ばしたりします。

 

釣りは、私の一つの趣味なのですが 和歌山の漁師さんに船を出してもらい鯛釣りにも行きます。 ノドグロが釣れることもあり、釣った魚は宿泊先で料理してもらって、みなおいしくいただいています。

 

今回の舞台では、里帰りするカルメンの設定なので、東京浅草のダンサーたちとのシーンは標準語で、紀の川村の家族や村人と会話する時は関西弁での芝居になると思うのですが、少し和歌山弁のニュアンスも取り入れようかなと思っています。祖父母がつかっていた 「〜やしよー」など。
わからないところは、白浜に住んでいらっしゃる天外さんにも教えていただこうかな 😊

 

劇場では、お客様の熱量が感じられるとやはり役者側は より一層盛り上がります。ところ変われば、客席から元気なお声がけがあったり、各地の土地柄が出てお客様の反応が楽しみでもあったり。

お客様の拍手や熱気、息吹を感じ、疲れも吹っ飛ぶ気持ちになりますし、稽古場とはまた違うお客様から教えられることもありますし、やはり舞台はお客様がいて完成するのだなと実感します。一期一会のかけがえのない出会い、劇場という特別な空間で、その時だけしか感じられないものを共有できたら幸せですし、心にお土産を持って劇場をあとにしてもらえるよう、素敵な共演者の皆さんと共にしっかり稽古し、エナジーあふれたハートフルな作品をお届けしたいと思います!
東京、大阪、名古屋、仙台、鹿児島、熊本での公演、私も楽しみにしています!

 

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藤原紀香さんが主役・リリィ・カルメンを演じる
『カルメン故郷に帰る』の大阪公演は、
2024年9月5日(木)~17日(火)、大阪松竹座で上演されます。


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山下哲也
小学生の男の子がいる読売ファミリー・読売ライフ記者。ガンプラ収集と作るのが楽しみ。子供と一緒に最近のアニメやコミックにはまっている。

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