【人生の心構え】ネコ坊主の「ネコさんから人間さんへ今日の一言」Vol.31 亡くなった人と、十分だけ話せるなら、あなたは、誰の名前を呼びますか。その答えが本当に大切だった人です。

2026.06.04 ● ネコ坊主のねこさんから人間さんへ今日の一言

シャッターの前に座るネコ_「亡くなった人と、十分だけ話せるなら、あなたは、誰の名前を呼びますか。その答えが本当に大切だった人です。ペットでもかのうです。」ネコ坊主かく

よみふぁみでは、毎月第1・第3木曜日に、人間関係が楽になる・心にしみることばを紹介するネコ坊主のネコ坊主の「ネコさんから人間さんへ今日の一言」を連載しています。今回は、「亡くなった人と、十分だけ話せるなら、あなたは、誰の名前を呼びますか。その答えが本当に大切だった人です。」です。

 

ネコ坊主こと、専念寺住職の藪本正啓です。

亡くなった人と、もし十分だけ話せるとしたら、誰の名前を呼びますか。

この問いを聞かれると、心の中にしまっていた人の顔が、ふっと浮かぶことがあります。普段は仕事や家のこと、毎日の忙しさに追われて、なかなか考えることはないかもしれません。でもこういう時、人の心って不思議と正直になるものです。
 
「あの人かな」
「いや、やっぱりあの人かもしれへん」
 
そんなふうに、会いたい人の姿が静かに浮かんでくることがあります。
 
親かもしれません。祖父母かもしれません。友達かもしれません。大切な人を失った人なら、会いたい名前が自然に出てくるかもしれません。そして中には、「あの時ちゃんとありがとうって言えなかった」「ごめんって伝えたかった」と思い浮かべる人もいると思います。
 

いなくなってから存在の大きさに気づく

人って不思議なもので、当たり前のように隣にいた人ほど、いなくなってから存在の大きさに気づくことがあります。
 
いつでも会えると思っていた。
また今度話せると思っていた。
その「また今度」が、永遠になくなる日が来るなんて考えもしなかった。
 
だから人は、失った後になって「もっと優しくしとけばよかった」「もっと会いに行けばよかった」と後悔するのかもしれません。
 

今そばにいる人に、少し優しくしてみる

でも本当は、失う前から大切にすることはできるんですよね。
 
「ありがとう」と言うこともできます。
「元気?」と連絡することもできます。
忙しくても、少しだけ時間を作ることもできます。
 
後悔してからでは遅いこともあります。だから今そばにおる人に、少し優しくしてみるのも悪くないと思います。
 
それは人だけやありません。ペットも同じやと思います。
 
言葉は通じなくても、ちゃんと心は通っていたはずです。毎日玄関まで迎えに来てくれたこと。何も言わず隣で寝てくれたこと。落ち込んでいる時に、ただそばにいてくれたこと。
 

自分の道標に…

当たり前みたいに思っていた時間が、後から振り返ると宝物やったと気づくことがあります。
 
この問いの答えって、人に見せるものやないと思います。誰が正解とか、誰が間違いとかもありません。
 
ただ、自分の心の奥にそっとしまっておくものなんやと思います。
 
そして、その心に浮かんだ名前は、ただ「会いたい人」じゃなくて、「これから自分がどう生きたいか」を、静かに教えてくれているのかもしれません。

 
 
 

プロフィル

融通念仏宗 一向山専念寺 住職 籔本正啓(通称:ネコ坊主)

大阪市平野区喜連にある専念寺の第25代住職。1982年、大阪市平野区生まれ。7歳で父を病で亡くし、 母方の実家である専念寺に戻り、僧侶を志す。 23歳で住職を拝命。専念寺は豊臣家ゆかりのお寺で、「日本で一番美しい」と言われる迦陵頻伽(かりょうびんが)を拝観できる。

地域ネコの見守りと保護活動にも力を入れ、寺の掲示板のことばの書と猫の写真をSNSに投稿し、大きな反響を呼んでいる。Xフォロワー28万人、Instagramフォロワー41万人(2026年2月時点)。

著書に『ネコさんの「心にしみる」おひとりさま名言』(双葉社)、『大阪 専念寺 ネコ坊主の掲示板 人の悩みのほとんどは「人」 今日のことば101」 (主婦と生活社)。

専念寺ホームページ


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