【アフターレポート】生理・PMS(月経前症候群)をテーマにした企画展「違いを知ることからはじめよう展」で、男性記者が生理などによるつらい状態を疑似体験

2026.10.23 ● くらしネタ

9月25日(金)・26日(土)の2日間、漢方薬品メーカー・ツムラ(本社:東京都港区)が主催する企画展「違いを知ることからはじめよう展」(参加無料)が大阪市中央区のなんばCITY ガレリアコートで開かれ、よみふぁみの男性記者が、大阪会場で生理やPMSによって、いつも通りに過ごすことが難しい状態を疑似体験してきました  

INDEX
・生理・PMS(月経前症候群)をテーマにした「違いを知ることからはじめよう展」
・生理・PMSのつらさや「隠れ我慢」への理解を深める展示
・〝いつも通りにいかない〟を疑似体験
・生理痛のVR体験も
・大学や自治体でも取り組みを紹介

生理・PMS(月経前症候群)をテーマにした「違いを知ることからはじめよう展」

同展は、ツムラが2021年から「生理のつらさを、我慢しなくていい社会へ。」を目指して取り組む「#OneMoreChoice プロジェクト」の一環として、生理・PMS(月経前症候群)をテーマとした企画展で、25年7月に東京都千代田区丸の内の「丸キューブ」で初めて開催され、4日間で4886人が来場しました。

その東京展で「自分の症状と向き合うきっかけになった」「女性同士でも違うことを知った」「働きやすい職場づくりの参考にしたい」など来場者から多くの声が寄せられた反響を受け、この秋は大阪と福岡(※)で開催されました。
※福岡展は、10月16日(金)・17日(土)に福岡市中央区の福岡三越前 ライオン広場で開催

大阪展の一般公開前に行われた内覧会の開会式には、ツムラのコーポレート・コミュニケーション部の宮城英子さん、大山尚美さん、横田早苗さん、協力団体「Mewプロジェクト」代表で大阪大学大学院人間が各研究科の杉田映理教授が登壇。

冒頭では、宮城さんと大山さんから、「#OneMoreChoice プロジェクト」や企画についての説明があり、関西在住の20~60代の男女1000人を対象に実施した「生理・PMSや〝隠れ我慢〟に関する意識と実態調査」の結果も発表されました。
ちなみに「隠れ我慢」とは、「心身の不調を我慢していつも通りに仕事や家事を行うこと」について、ツムラが定義した言葉です。

関西在住の生理を経験した人の68.2%が「隠れ我慢」の経験があることや、3人に2人が、そのつらさの伝えにくさを実感していること、一方で関西在住の男性の半数以上が「つらさを理解したい」「一緒に知る機会が必要」と考えていることなど、今回の企画展の目的や意義に関わる様々な実態が紹介されました。

左から大山さん、宮城さん、杉田教授、横田さん

生理・PMSのつらさや「隠れ我慢」への理解を深める展示

「違いを知ることからはじめよう展」の目指すところは、日頃の生活環境や職場などで、周囲の人たちへの伝えにくさなど、置かれた環境によってつらさを我慢せざるを得ない「隠れ我慢」が生じていることや、一人ひとりの違いを知ることで、自分の体とあらためて向き合ったり、周りでつらさを抱えている人を思いやったりするきっかけづくり。

展示は、「イントロダクション」「気づく」「想像する」「向き合う」という4つのステップに沿って、生理・PMS に伴う症状や「隠れ我慢」への理解を深めるためのコンテンツで構成。
症状には個人差があることや、そのつらさによって日常生活にさまざまな影響を及ぼすことが、パネル展示や疑似体験ができるゾーンなどを順にたどっていくことで、知ることができます。
知識として知っていることでも、より深く理解できるよう視覚的にわかりやすい工夫が随所にありました。

最初の「イントロダクション」のコーナーでは、大阪開催ということで、関西の調査で明らかになった生理に関する意識などを紹介。
円グラフや棒グラフなどによる調査結果は、視覚的にもわかりやすくパネルで掲示されていました。

「生理・PMSに伴う症状やつらさを周囲に伝えにくい理由は?」については、関西では、「自分の症状やつらさを分かってもらえないと思うから」が39.9%で1位だったのに対して、全国では「気を遣わせたくないから」が40.3%で一番多いなど、地域差があることも知ることができます。パネルを見ながら普段意識していなかったことに対して、周りの人たちが感じているさまざまな思いや、自分ならどう思うかなど、興味深くて、関西と全国の比較はとても身近なこととして伝わってきました。

ステップ2は「気づく」コーナー。
井桁弘恵さんやマリウス葉さんらが語る『日常の「副音声」』や、「隠れ我慢」が潜む日常を2人の登場人物それぞれの視点から描き、そのすれ違いを表現した「心の声が読めるマンガ」の展示。

自分のスマートフォンで二次元コードを読み込むと、マリウス葉さんの大学時代の友人とのエピソードの中で感じていた気持ちや、井桁弘恵さんがロケ先で周りのスタッフなどに伝えにくかった「隠れ我慢」のことなどが、本人の声で語られています。

〝いつも通りにいかない〟を疑似体験

ステップ3の「想像する」は、生理・PMS に伴う症状による〝いつも通りにいかない〟状態を疑似体験できるコーナー。

画面がぐちゃぐちゃに見えてしまう「頑張りたいのに集中できないパソコン」や、ずしりと体に重くのしかかる「倦怠感ですこし歩くのも疲れるコート」、「身体が重だるくて起き上がることが難しいベッド」が再現されていました。

重いコートを体験した時には、スタッフさんが着せてくれたのですが、着てみるとあまりにも重すぎて、動こうにもバランスがとりにくくて……、自身では経験したことはないけれど、それぞれに添えられた体験者のコメントからも生理やPMSの辛さが伝わってくるようでした。

生理痛のVR体験も

最後に体験したのが、生理痛のつらさを疑似的に体験できるという生理痛VR体験装置「ピリオノイド」。
下腹部にパッドを貼り、電気刺激によって生理期間中の痛みを再現する装置です。

記者も同僚とともに体験してみました。
スタッフさんの説明を聞きながら、へその下5㎝ほどの場所の左右にパッドを貼り、おそるおそるスイッチオン。
強さは「弱」「中」「強」の3段階あり、「弱」の時には、この辺りに生理痛の痛みがくるのかと思いながらも、これがずっと続くと思うと嫌な感じ……。

「中」では、きゅうっとジーンとするような痛みに変わりました。

「強」にした時には、例える表現が合っているのかわかりませんが、下腹部の奥のほうで、ぎゅうっと強い力で絞られているような痛みになり、思わず「ううっ、う~ん」と声がもれ、前かがみになりながら少しの間、耐えることに。

スタッフの方に「強がよく言われる生理2日目の痛みですか」とたずねると、「そうかもしれませんが、人によって様々なので…」と。
ごもっとも!そういう辛さに個人差があることを知ること、理解することが「違いを知ることからはじめよう展」の意義!

あくまで、疑似体験なので、体験者としては、スイッチを切れば、その痛みが止められるという安心感がありました。
こんな痛みがずっと続く日があるとか、もっとひどい痛みかもしれないと思うと、わかったふうには書けないな……

大学や自治体でも取り組みを紹介

会場を一通り回った後、ツムラの宮城さんにお話を聞くと、「こういう企画展をリアルな場で開催することは昨年7月の東京展が初めてで、開催前は、誰も来なかったらどうしようと心配していたのですが、女性だけではなくて、パートナー同士で来てくださった方や、年齢層も幅広くお越しいただきました。来場者アンケートでは、回答してくださった方の約4割が男性でした。そういった意味でもたくさんの方にお越しいただいたことを実感することができました」と話してくれました。

東京展の後には、12月に東京科学大学との共催イベント「見えない不調を科学する~生理痛・PMSの実態~」が同大学の大岡山キャンパスで開かれ、東京展で展示したものの一部を再現展示したそうで、「東京科学大学の方から、『大学内でも生理の理解を深める展示をしたい』とお声がけいただいて実現しました。男性が多い大学という中で、女子学生からの発案で生理に伴う課題を知るきっかけにしたいとの企画で、協力させていただきました」と宮城さん。

他にも横浜市やツムラの工場がある静岡県藤沢市など自治体でも同社の調査結果や取り組みを紹介する機会があったそうで、「『隠れ我慢』をしない働きやすい職場づくりとして、どんなことを社内で行って、どんな実績が出てきたのかをお話させていただきました」と教えてくれました。
こうした宮城さんのお話を伺っていると、生理に関することは様々なところで関心が高いことが伝わってきます。

「違いを知ることからはじめよう展」は、同社のWeb上でも公開されているので、ぜひご覧ください。
同展で紹介されていた井桁弘恵さんやマリウス葉さんらの『日常の「副音声」』も聞けますよ。

「違いを知ることからはじめよう展」のWeb展示はコチラ

記者 < 山下哲也>
中学生の男の子がいる読売ファミリー・読売ライフ記者。ガンプラ収集と作るのが楽しみ。子供と一緒に最近のアニメやコミックにはまっている。

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