再訪 西国三十三所 第十七番札所「補陀洛山 六波羅蜜寺」

2026.09.18 ● 再訪 西国三十三所

 

第十七番札所
  補陀洛山   六波羅蜜寺  

ふだらくさん  ろくはらみつじ

 

御詠歌

重くとも 五つの罪は よもあらじ
六波羅堂へ 参る身なれば

 

西国三十三所第十七番札所_補陀洛山六波羅蜜寺-メイン


清水さんから坂を下り、住宅街を進むと石欄に囲まれた境内に朱色が鮮やかな本堂が立つ。創建間もない頃は、南北は四条通から七条通まで、東西は東大路通から鴨川までもの広さがあったという。
 
西国三十三所第十七番札所_補陀洛山六波羅蜜寺-本堂
寺の開基は、「市のひじり」と呼ばれ庶民に慕われた空也上人。上人は、951年に都ではやった疫病退散のため、金色の十一面観世音菩薩ぼさつ像を刻み、車に安置して市中を引き回った。また小梅と結び昆布を入れて仏前に献じた茶を人々に飲ませ、念仏を唱えて鎮静させたという。配られた薬湯は今も「皇服茶」として伝わり、正月の三が日に授与されている。本堂にまつられている十一面観世音菩薩立像は、12年に1度のたつ年に開帳される。
 
川崎純性住職は「寺の信仰は千年以上続いていますが、社会情勢が寺を小さくしたのでしょう」と話す。
「彼を先とし我を後とする思いを我が思いとし、他を利し己を忘るる心を持って我が心とせよ」
川崎住職は「無関心、無感動が心をむしばみます。顔を見て表情を見て人の思いを感じなさい。よい人になろうと思わず、人のために役立つ人になろうと思うことです」と語る。寺に受け継がれている変わらぬ教えを胸に刻み、次の札所に向けて歩みを進めた。

 

(左)阿古屋塚   (右)清盛塚

 
 
  

 

▼ ガイド
真言宗智山派。京都市東山区。京阪清水五条駅から徒歩約7分。午前8時半開門、午後4時半閉門。入山無料。令和館(文化財収蔵庫)の拝観料は、大人600円(2026年10月から700円)、大高中生500円、小学生400円。

撮影・文 ◆  土屋 功(つちやいさお)(読売新聞大阪本社)

 

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