再訪 西国三十三所 第十七番札所「補陀洛山 六波羅蜜寺」
第十七番札所
補陀洛山 六波羅蜜寺
ふだらくさん ろくはらみつじ
御詠歌 ◆
重くとも 五つの罪は よもあらじ
六波羅堂へ 参る身なれば

清水さんから坂を下り、住宅街を進むと石欄に囲まれた境内に朱色が鮮やかな本堂が立つ。創建間もない頃は、南北は四条通から七条通まで、東西は東大路通から鴨川までもの広さがあったという。

寺の開基は、「市の聖」と呼ばれ庶民に慕われた空也上人。上人は、951年に都ではやった疫病退散のため、金色の十一面観世音菩薩像を刻み、車に安置して市中を引き回った。また小梅と結び昆布を入れて仏前に献じた茶を人々に飲ませ、念仏を唱えて鎮静させたという。配られた薬湯は今も「皇服茶」として伝わり、正月の三が日に授与されている。本堂にまつられている十一面観世音菩薩立像は、12年に1度の辰年に開帳される。
川崎純性住職は「寺の信仰は千年以上続いていますが、社会情勢が寺を小さくしたのでしょう」と話す。
「彼を先とし我を後とする思いを我が思いとし、他を利し己を忘るる心を持って我が心とせよ」
川崎住職は「無関心、無感動が心をむしばみます。顔を見て表情を見て人の思いを感じなさい。よい人になろうと思わず、人のために役立つ人になろうと思うことです」と語る。寺に受け継がれている変わらぬ教えを胸に刻み、次の札所に向けて歩みを進めた。

(左)阿古屋塚 (右)清盛塚
▼ ガイド
真言宗智山派。京都市東山区。京阪清水五条駅から徒歩約7分。午前8時半開門、午後4時半閉門。入山無料。令和館(文化財収蔵庫)の拝観料は、大人600円(2026年10月から700円)、大高中生500円、小学生400円。
真言宗智山派。京都市東山区。京阪清水五条駅から徒歩約7分。午前8時半開門、午後4時半閉門。入山無料。令和館(文化財収蔵庫)の拝観料は、大人600円(2026年10月から700円)、大高中生500円、小学生400円。
撮影・文 ◆ 土屋 功(つちやいさお)(読売新聞大阪本社)
おすすめ記事
新着記事
(大阪市・梅田)好評につき期間延長!大阪駅すぐ!朝食自慢の『ホテル エルシエント大阪梅田』でチェックインから飲んで食べてホテル時間を満喫する旅
【相続コラム】Q49 同じ「年間110万円」でも大違い? 相続税に足される贈与、足されない贈与 |ワンコ税理士の損をしない相続
ネコ坊主・籔本正哲さんに独占インタビュー|「今日の一言」は、文字の練習から始まった
監修
よみふぁみ編集部運営:読売情報開発大阪
読売情報開発大阪が運営する、お得で楽しい生活情報Webメディア。関西を中心にグルメ・旅・エンタメ・レシピなど暮らしに役立つ情報をお届けします。読売新聞グループ。