鳥取 ✽ 塩の代わりに海藻・アカモクを ✽ 山本製麺所 低塩あかもく生うどん(境港市)
【 鳥取県版 】いいね
塩の代わりに海藻・アカモクを
山本製麺所 低塩あかもく生うどん(境港市)
(左から)山本製麺所の山本社長、麺屋やまもとの佐藤美樹さん、水野店長
うどんの原料といえば、小麦粉、食塩、水。
塩分を調整することで麺のコシを出すのだが、
境港市の「山本製麺所」は塩の代わりに日本海で取れる海藻・アカモクを使うことで、
低塩ながらもコシのあるおいしいうどんを作っている。
食事で塩分摂取に気を付けている人にも好評だ。
◆ 製麺工場直売 出来立て麺
同製麺所は1955年の創業。近隣の飲食店などに麺の卸売りをしていたが、出来立ての麺を食べたいというお客さんの要望や「商品について、直接意見を聞きたかった」という社長の山本文恵さんの思いから、2013年に工場直営の店舗「麺屋やまもと」を開業。今では一般的な生うどんやそばをはじめ、モロヘイヤやウコン、タピオカなどを練り込んだオリジナルのうどんを開発して店舗で提供している。地元だけでなくSNSなどで知った観光客らが訪れるほどの人気店になっている。
あかもくうどん
◆ 常連客の話がきっかけ
低塩うどんを手がけたのは22年。常連客の管理栄養士から、塩分の摂取制限がある人が低塩の食品が手に入れにくいという話を聞いたのがきっかけだ。そこで、「塩の代わりにアカモクのねばりを利用して食塩不使用のうどんが作れないか」と、境港市内の水産加工会社から塩抜きした「洗いアカモク」を仕入れ、小麦粉との水分量調整などに試行錯誤を繰り返しながら約半年かけて商品化した。山本社長によると「塩分量は一般的な讃岐うどんが1食当たり約3・5gなのに対し、低塩あかもく生うどんは約0・065g」という。低塩ながらも麺はしっかりしたコシがあり、口当たりのいいつるっとした食感が特長だ。加えて、アカモクはフコイダンやポリフェノール、ミネラル、食物繊維が豊富な「スーパーフード」とあって、それぞれの栄養素が同時に摂取できるというメリットもある。
生めんの「低塩あかもく生うどん」(左は冷麺用、右は温麺用)
◆ これからも新しい商品を
麺屋やまもとの店内では「あかもくうどん」(温・冷)として販売している。袋入りの生めんはテイクアウトと通信販売にも対応。また、毎月17日を「減塩の日」として、「あかもくうどん」を100円引き(店内食のみ)で提供している。店長の水野愛さんは「食を通じて健康づくりに貢献できれば。これからもお客さんの声を聞きながら、新しい商品を生み出したい」と話している。(エリアライター/安井徹仁)
麺屋やまもと
境港市朝日町66
◆営業時間:11~14時(日曜定休)
☎0859・42・2408
公式ホームページ(「麺屋やまもと」で検索)
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