島根 ✽ 古典の魅力伝える 結髪技術の継承 ✽ 出雲髪結びの会(松江市)

2025.09.17 ● エンタメ&カルチャー ● 中四国情報

【 島根県版 】がんばってまーす

古典の魅力伝える 結髪技術の継承

 

出雲髪結びの会(松江市)

 

勉強会で指導する中山洋美さん(写真中央)

◆松江城で日本髪を披露
時代劇でおなじみの古典日本髪。その歴史は古墳時代までさかのぼり、時代により変遷しながら長く伝わってきた髪の結い方だ。着物を着る機会においても、ショートヘアや洋風アレンジ、かつらが主流の現代にあって、古典日本髪の魅力を多くの人に知ってもらおうと活動しているのが「出雲髪結びの会」だ。

勉強会の様子。なかには2、3 回の受講で友人の髪を結い上げる人も

同会の発足は2020年。埼玉と島根で2拠点生活を営む結髪師けっぱつし・中山洋美さんの「松江城で古典日本髪を披露したい!」という思いから始まった。当時、国宝指定5周年を迎えた松江城で行われたイベントで結髪を披露すると、「私も結髪師になりたい」という人たちが中山さんのもとを訪ね、以来、月に1度の勉強会を行っている。中山さんは、「結髪はスプレーやピン、ゴムを使わず、びん付け油、和紙など自然素材のものだけを使って地毛で結びます。それだけにくしなどの道具を作る職人さんや、職人さんの技術を継承していきたいという思いも、結髪を継承していく上でかけがえのないものです」と語る。

松江城で開催された披露会

現在の会員数は約30人。日頃の成果を発揮するのが、年に数回行う披露会だ。結髪師たちが結い上げた頭に昔の着物やかんざしをまとい、松江城や出雲大社などを練り歩く。「今は外国人観光客も多く訪れますし、古き良き日本の伝統に触れていただけたら」と話すのは、第1回目からモデルとしても参加している同会代表の石原美和さん。モデルはその都度募集し、小学生の参加や茶髪でもOK。前髪は鼻の下ぐらい、後ろは肩下10㎝もあれば、誰でもモデルになれるという。

◆海外でもショーを開催
今年3月には、滋賀県のNPO法人・日本古典結髪研究会「げん」とともにオーストリアのウィーンを訪問し、古典日本髪による着物ショーを開いた。古典日本髪に関心を持った現地の美容師たちの依頼で実現したものだ。10月13日には松江城山公園内にある興雲閣で、髪結いの様子を披露するイベントを開く。中山さんは「ドラマにも登場する花魁おいらんの髪形なども登場します。飲食ブースもあるので、ゆっくりご観覧いただけます」と笑顔を見せる。
(エリアライター/今井順子)

ウィーンで開催された古典日本髪ショー

髪を結い上げる様子。モデルは石原美和さん

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